Amazon Q Developer / Kiro
概要
Amazon Q Developer は AWS が提供する AI コーディングアシスタントです。AWS は 2026年4月30日に Q Developer の End of Support を告知し、IDE プラグインと有料サブスクリプションは 2027年4月30日でサポート終了となります。新規申し込みは 2026年5月15日で停止済みで、後継製品は spec 駆動のエージェント型 IDE「Kiro」です。AWS マネジメントコンソール、AWS ドキュメントサイト、Console モバイルアプリ、Slack / Microsoft Teams 向けチャットアプリ内の Q Developer は対象外で、そのまま継続提供されます。
後継製品: Kiro
spec 駆動開発
自然言語の要求から仕様(spec)を書き起こし、タスクへ分解してから実装するワークフロー。いきなりコードを書かせる「vibe」モードと使い分けられます。
実行環境
Kiro は VS Code(Code OSS)ベースの IDE に加え、CLI とブラウザ版の Kiro Web を提供します。MCP をネイティブサポートし、イベント起動の agent hooks でテスト・ドキュメント生成・セキュリティスキャンを自動化できます。
モデル
Amazon Bedrock 経由で Claude を利用します。2026年7月24日に Claude Opus 5 がモデルピッカーへ追加され、Claude Sonnet 5 も 1M コンテキストで利用できます。最新のコーディングモデルは Kiro 側にのみ提供され、Q Developer Pro からは 2026年5月29日に上位モデルが外されました。
モダナイズ
Java のメジャーバージョンアップグレードなど、既存コードの変換・移行を自動実行します。AWS Transform の continuous modernization では、AI エージェントがリポジトリを継続的にスキャンして技術的負債を洗い出します。
セキュリティスキャン
生成されたコードに対して自動セキュリティスキャンを実行し、脆弱性を検出して修正案を提案します。
プラン・料金
課金は Q Developer Pro($19/ユーザー/月)から Kiro のクレジット制へ移行しました。クレジットはエージェントの作業量の単位で、モデルとモードによって消費量が変わります(spec モードは vibe モードの 5 倍、Claude Opus 5 は 2.20 倍)。
| プラン | 月額 | 同梱クレジット |
|---|---|---|
| Free | $0 | 50 |
| Pro | $20 | 1,000 |
| Pro+ | $40 | Pro より拡大 |
| Pro Max | $100 | さらに拡大 |
| Power | $200 | 最大枠 |
| Enterprise | 要問合せ | 一括請求・使用状況レポート |
超過分は $0.04/クレジット。Enterprise では AWS IAM Identity Center 経由の SAML / SCIM SSO と組織管理が利用できます。
代表的な活用例
- AWS プロジェクトの開発加速(IAM・CloudFormation の文脈理解)
- Java レガシーコードのバージョンアップ
- spec 駆動で仕様を固めてから実装するチーム開発
- セキュリティ検査付きのコード生成
- Kiro Web からブラウザだけで GitHub リポジトリに PR を出す
強み
- ✅ AWS ネイティブ統合で IAM / CloudFormation に強い
- ✅ spec 駆動ワークフローで仕様 → タスク → 実装を明示的に分解
- ✅ Claude Opus 5 / Sonnet 5 を Bedrock 経由で選択可能
- ✅ コード変換・モダナイズ機能
- ✅ MCP ネイティブ対応と agent hooks
- ✅ 無料枠あり(月50クレジット)
弱み
- ❌ Q Developer の IDE プラグインは 2027年4月30日でサポート終了、新規採用は Kiro 前提
- ❌ AWS 以外の環境では強みを活かせない
- ❌ クレジット消費がモデルとモードで大きく変動し、コスト見積もりが難しい
- ❌ Q Developer と Kiro の役割分担が分かりづらい
- ❌ 日本語ドキュメントが限定的
公式情報
- Kiro: https://kiro.dev
- Amazon Q Developer: https://aws.amazon.com/q/developer
- End of Support 告知: https://aws.amazon.com/blogs/devops/amazon-q-developer-end-of-support-announcement/
使いこなし Tips
SNS・コミュニティで共有されている実践的な使い方
- Amazon Q Developer CLI → Kiro の設定ファイル対応: .amazonq→.kiro / cli-agents→agents / rules→steering(出典: https://x.com/icoxfog417/status/1990930315456753710)