Kaedim
概要
Kaedim は、2D のコンセプトアートや写真・ブリーフから 本番投入できる 3D アセット を作ることに特化したロンドン発のスタートアップです。純粋な AI 生成ではなく、AI による初稿生成 + 社内 3D アーティストによるレビューと手直し を組み合わせた「ハイブリッド型」である点が、Meshy や Tripo とは異なる大きな特徴です。位置づけとしてはツールというより「AI を使った 3D 制作アウトソーシング」に近く、従来のアート外注に比べて 10 倍の速さで納品することを掲げています。
主な特徴
1. 2D → 3D スペシャリスト
1 枚のコンセプトアートやスケッチ、製品写真から、3D モデル(トポロジー整理・UV 展開済み)を出力。プロトタイプ用というより、そのまま制作に投入できる品質 を目指している点が特徴です。
2. 人間レビュー付きハイブリッド型
モデルが生成した出力をそのまま返すのではなく、社内アーティストがチェック・手直ししてから納品するフローを採用。これにより「AI 生成特有の破綻メッシュ」をかなりの割合で取り除けるようにしています。3D 制作工程の一部だけを Kaedim のチームに切り出して委託することもできます。
3. ゲーム以外の用途にも展開
対応領域はゲームのプロップ・環境・キャラクターだけでなく、CAD に着手する前に構想を 3D で検証するプロダクトデザイン、商品ページやキャンペーン向けに使い回せる商品 CGI(EC・マーケティング)にも広がっています。Lowe's、SharkNinja、Casio などの導入事例が公開されています。
4. IP とセキュリティの扱い
顧客の IP を AI モデルの学習には使わず、制作されたアセットの所有権と商用利用権は顧客に帰属すると明記されています。ISO 27001 認証を取得済みで、通信・保管データの暗号化と要求に応じた削除、企業向けには SAML シングルサインオン、ドメイン検証、ユーザープロビジョニング、管理者ロールが用意されています。
5. チーム・スタジオ向けのレビュー機能
納品履歴の管理、チームメンバー間のアセット共有、レビュー・マークアップ・修正依頼・承認といったリビジョン管理など、制作体制を意識した機能があります。
6. Unity / Unreal / Blender 連携
主要ゲームエンジン向けのプラグイン・ワークフローが整備されており、Kaedim ダッシュボードから直接エンジンへアセットを流し込めます。
プラン・料金
公式サイトは価格表を公開しておらず、申し込み導線は「Talk to us」からの個別見積もりに一本化されています。月あたりのアセット制作量とチーム構成に応じた契約で、セルフサーブ型の 3D 生成 SaaS より価格帯は明確に高めです。
代表的な活用例
- インディー / 中堅ゲームスタジオ: プロトタイプではなく本番用アセットの量産
- モバイルゲーム: 大量の敵キャラ・小物を低コスト化したいとき
- プロダクトデザイン: CAD 着手前のコンセプト検証を 3D で行う
- EC / 広告: 商品ページやキャンペーンで使い回す商品 CGI の制作
- AR / VR 体験: インタラクティブ空間用の 3D プロップ
強み
- ✅ 本番投入できる品質 — トポロジー・UV が整理されている
- ✅ AI + 人間レビュー のハイブリッドで破綻しにくい
- ✅ IP を学習に使わない — 所有権・商用利用権は顧客に帰属
- ✅ ISO 27001 認証と企業向けのアクセス制御
- ✅ チーム運用機能 — レビュー、リビジョン管理、共有
- ✅ 主要ゲームエンジンとの連携 が強い
弱み
- ❌ 価格が高い — 個人クリエイター向けではない
- ❌ 完全な即時生成ではなく、レビュー工程のため納期がかかる
- ❌ 料金が一切公開されておらず、コスト感を掴むには問い合わせが必須
- ❌ 個人利用には過剰品質・過剰価格になりがち
公式情報
- 公式サイト: https://kaedim3d.com
- ブログ / 事例: https://kaedim3d.com/blog