カオスマップに戻る
Bloomberg Terminal AI

Bloomberg Terminal AI

概要

Bloomberg Terminal AI は Bloomberg Terminal に組み込まれた AI 機能群。中核は 2026 年 2 月に発表された対話型 AI インターフェース ASKB(ベータ提供中)で、自然言語で市場データ・ニュース・セルサイドリサーチを横断して調べられます。Bloomberg のリアルタイム市場データとニュースインフラに直結しているため、Terminal の画面を離れずにリサーチが完結します。

主な機能

ASKB(対話型 AI・ベータ)

数億件の企業ドキュメント、1 日 5,000 本を超える Bloomberg News の記事、セルサイド/独立系リサーチを横断して質問に答えます。回答には出典が明示され、Bloomberg Query Language (BQL) のコードを生成して Excel や BQuant で分析を続けることもできます。

ASKB Workflows

決算前後の準備や面談準備といった複数ステップの作業を自然言語で指示すると、構造化されたアウトプットを数分で組み立てます。テンプレートとして保存し、銘柄を変えて再実行したりチームで共有したりできます。

モバイル対応

2026 年 8 月 19 日に ASKB がモバイルへ拡張され、デスクトップで始めた会話を iOS / Android のスマートフォン・タブレットからそのまま継続できるようになりました。Bloomberg Professional モバイルアプリには専用の ASKB タブが追加され、職務や嗜好のプロファイル、Morning Report の配信時刻設定も端末間で同期します。

Document Insights / Document Workspace

決算資料や開示書類に日常語で質問して要点を抽出。複数ドキュメントを同時に扱い、構造化された形で比較できます。

AI News Summaries

30,000 を超えるニュースソースを AI が要約し、値動きの背景を短時間で把握できます。

決算コール要約

決算コールの要約を自動生成します。Bloomberg によれば手作業で 15 分かかる要約が約 30 秒で終わり、アナリスト 1 人あたりの週間カバー社数が 10 社から 40 社へ広がったとしています。

その他の AI 機能

  • Company Financials: 開示済み実績とコンセンサス予想の突合を AI が自動化
  • Document Search: 数億件のドキュメントから企業のナラティブを検索
  • IB Chats: チャットの非構造テキストをリアルタイムのビジネスインテリジェンスへ変換
  • IBVAL Front Office: 債券のイントラデイ評価を機械学習モデルで算出

採用モデル

ASKB は自社単独モデルではなく、複数の商用 LLM とオープンウェイトモデルを組み合わせ、Bloomberg の Responsible AI 原則に沿って動いています。

プラン・料金

Bloomberg は公式価格を公表していませんが、2026 年の目安は 1 席契約で年額約 $31,980(月あたり約 $2,665)、複数席契約なら 1 席あたり約 $28,320 とされています。AI 機能は Terminal / Bloomberg Anywhere の契約に含まれ、AI 単体の SKU はありません。

代表的な活用例

  • 決算資料の要約・比較
  • 市場ニュースの高速要約
  • セルサイドリサーチの横断検索
  • 決算前後の準備・面談準備の自動化
  • セクター別・マクロの動向把握

強み

  • Terminal の中で完結し、既存ワークフローを崩さない
  • ✅ Bloomberg News・企業開示・セルサイドリサーチという独占的なコンテンツ基盤
  • 出典明示と BQL 出力で検証・再利用がしやすい
  • 複数ステップの調査をワークフローとして自動化できる
  • ✅ 金融機関のコンプライアンス要件に耐える運用体制

弱み

  • Terminal のライセンスが高額(1 席あたり年額約 $32K)
  • Terminal 未契約者は使えない
  • ASKB はまだベータで、機能はロードマップ上の段階のものも多い
  • 閉じたエコシステムで外部データとの連携は限定的
  • ❌ 個人投資家には過剰

公式情報

公式サイト

同カテゴリのツール