CoCounsel(Thomson Reuters)
概要
CoCounsel は Thomson Reuters が提供する AI 法律ワークフロープラットフォーム(2023年に Casetext の AI 弁護士を買収)。Westlaw と Practical Law の法律リサーチデータベースと AI を組み合わせ、リサーチ、ドラフティング、レッドライン、文書分析をサポートします。Microsoft Word アドインとウェブポータルの両方で利用できます。2026 年 2 月に利用者 100 万人を突破したと発表され、製品ラインは法務向けの CoCounsel Legal / CoCounsel Essentials に加えて、税務向けの CoCounsel Tax、監査・会計向けの CoCounsel Audit & Accounting へ広がっています。
主な特徴
Deep Research(エージェント型リサーチ)
1 プロンプト 1 回答ではなく、多段階のリサーチ計画を立てて Westlaw のコンテンツを横断的に自動調査し、引用付きの構造化メモまで作成するエージェント機能です。CoCounsel Legal の中核機能に位置づけられています。
Westlaw 統合(CoCounsel の最大の強み)
Thomson Reuters の Westlaw(世界最大級の法律リサーチデータベース)と AI を統合。検証済みの一次法令・判例に紐づいた回答が得られます。
Practical Law 統合
Practical Law(実務ガイド)との統合により、実務に即した法律情報が得られます。
案件管理ソフトとの連携
2026 年 3 月に案件管理ソフト Smokeball との統合が発表され、Westlaw を単独契約していない中小事務所にも入口が広がりました。
Microsoft Word アドイン
Word 内で直接 AI 機能を利用可能。文書編集しながら:
- 契約書レビュー
- ドラフティング支援
- レッドライン
- 文書分析
弁護士の既存のワークフローを壊さずに AI を導入できます。
CoCounsel の基本スキル
- Summarize — 長文書類の要約
- Search a database — 内部データベース検索
- Extract contract data — 契約書からデータ抽出
- Review documents — 文書レビュー
- Prepare for deposition — 尋問準備
プラン・料金
| 構成 | 月額 | 特徴 |
|---|---|---|
| CoCounsel Core(Westlaw アドオン) | 約 $225/ユーザー | 判例検索は含まず、別途 Westlaw 契約が必要 |
| CoCounsel Legal(セルフサーブ) | 約 $637〜$784/弁護士 | Deep Research を含む現行の主力構成 |
| Westlaw Advantage + CoCounsel Essentials | 約 $639/ユーザー | Westlaw とのバンドル |
| 大口契約時のアドオン単価 | $100〜$200/ユーザー | 規模に応じたディスカウント |
CoCounsel は Westlaw との抱き合わせ提供が基本で、Westlaw 契約を含めた実質コストは 1 ユーザーあたり月 300〜600 ドル超になります。Harvey より安価ですが、それでも年間数千ドル規模の投資になります。
代表的な活用例
- 判例リサーチ(Westlaw と統合)
- Deep Research による調査メモ作成
- 契約書ドラフティング(Word 内)
- デューデリジェンス
- 文書要約
- 尋問準備
強み
- ✅ Deep Research で多段階リサーチを自動実行
- ✅ Westlaw + Practical Law との統合
- ✅ Microsoft Word アドインで既存ワークフローに統合
- ✅ Thomson Reuters の信頼性と引用の確からしさ
- ✅ Harvey より安価で中堅法律事務所でも導入可能
- ✅ 利用者 100 万人規模の導入実績と、税務・監査会計まで広がる製品ライン
弱み
- ❌ Westlaw 抱き合わせが前提(Core 単体では判例検索ができない)
- ❌ CoCounsel Legal は月 $637〜$784 と旧アドオン構成より大幅に高い
- ❌ Harvey の Vault(10万件一括分析)ほどの大規模処理は苦手
- ❌ Thomson Reuters エコシステムに依存
- ❌ 日本法への対応は限定的