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Coding Agent · Model Update

DevinがSWE-2に刷新

2週間前まではSWE-1.7が最新で、推論の強さは固定だった。9月10日、Cognitionの自社モデルがSWE-2へ交代し、推論の深さを選べる初のSWEモデルになった。Terminal-Bench 2.1では92.8%と実力も上昇、しかも10月10日までPro/Max/Teamsは追加費用なしで使える。

AI Navigate 編集部2026.09.20読了 7分

SWE-1.7 〜09.09 固定推論 09.10 SWE-2 Medium High Max 推論の深さを選択 92.8% Terminal- Bench 2.1
01
The Release

9月10日、SWE-2がDevinに搭載

Cognition Labsが自社コーディングモデルの世代を交代させた。

2026年9月10日、Cognitionは新モデル「SWE-2」を発表し、それまで最新だったSWE-1.7を置き換えた。同社が公式ブログ「Introducing SWE-2: Pushing the Pareto Frontier」で「フロンティアに最も近づいた自社モデル」と位置づける通り、Devin DesktopとDevin CLIには即日で搭載され、Devin Webや複数モデルを組み合わせる Fusion ワークフローにも順次展開されている。詳細は技術メディアMarkTechPostの報道でも確認できる。

ベースになっているのはMoonshot AIの2.8兆パラメータモデル「Kimi K3」で、そこにCognition独自の追加学習を施している。今回の目玉はSWEモデル史上初めて推論の深さを選べるようになったことだ。従来は「軽くて速いが浅い」か「重くて遅いが深い」かを、モデル自体の選択でしか調整できなかった。SWE-2は1回の強化学習だけで複数のコスト・性能バランスを同時に最適化する手法を採用し、レベルごとに別モデルを訓練・維持する必要をなくした。コスト面へのペナルティを訓練プロセスに直接組み込んだ点が、これまでのSWEモデルとの技術的な違いだとCognitionは説明している。

02
Numbers

ベンチマークとコスト

公開されている主要な数値。

92.8%
Terminal-Bench 2.1
50.0%
FrontierCode
-81%
SWE-1.7比のコスト削減(Mediumレベル)

FrontierCodeではAnthropic「Fable 5.1」に匹敵するスコアをCognitionは主張しており、同社の試算ではFable 5.1比で64%安いという。ただしTerminal-Bench 4ではSWE-2は27.3%にとどまり、Fable 5.1の55.8%・GPT-6 Astraの57.9%に見劣りする——万能ではない点は押さえておきたい。

03
How It Works

推論の深さは3段階

タスクの重さに応じて、コストと精度のトレードオフを自分で選べる。

01

Medium

すぐに手を動かし始めるモード。簡単〜中程度のタスク向けで、SWE-1.7比でコストを81%削減できる。日常的な修正や小さな機能追加に向く。

02

High

計画立案とコードベース探索を増やし、要件があいまいなタスクにも対応しやすくする。中規模の実装作業を想定したバランス型。

03

Max

ターン数・トークン数の上限を引き上げ、検証の連鎖が複雑な最難関タスク向けに全力を投入するモード。


1回の強化学習の中で、
コスト・性能曲線をまるごと最適化する。


04
Who It Hits

エンジニアにとっての意味

まず恩恵を受けるのは、Devinを日常的なタスク消化に使っているエンジニアだ。Mediumレベルを選べば、SWE-1.7比で最大81%のコスト削減が見込める。定型的な修正・小規模PRのようなタスクをDevinに任せている人ほど、コスト構造の変化を実感しやすい。これまでは「精度を落とさずコストだけ下げる」選択肢がなかったので、単純な運用コスト削減としてもインパクトは小さくない。

逆に、複雑な要件整理やアーキテクチャ判断を伴うタスクを任せている人は、HighやMaxレベルを積極的に試す価値がある。これまで固定の推論深度で頭打ちになっていた場面が、レベルを引き上げるだけで改善する可能性がある。ただしTerminal-Bench 4のスコアが示すように、検証チェーンが複雑な領域では依然としてFable 5.1やGPT-6 Astraに一日の長があり、レベルを最大に上げれば万能というわけではない。タスクの性質に応じて使い分ける判断は引き続き必要になる。

もう一つの実務的なポイントが期間限定の無料提供だ。Pro・Max・Teamsの各プランは10月10日まで追加費用なしでSWE-2を使える。この1カ月をレベル別の使い分けを試す検証期間として活用し、恒常利用に値するかを見極めておく価値がある。

05
Before / After

SWE-1.7からの変化

SWE-1.7(〜2026.09.09)SWE-2(2026.09.10〜)
推論の深さは固定Medium / High / Max の3段階から選択可能
レベル別に別モデルが必要1回の強化学習で複数の性能帯を同時最適化
ベースモデル非公開Kimi K3(2.8兆パラメータ)を追加学習
Terminal-Bench 2.1のスコアは非公表92.8%