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Copyright Litigation

Sony・Warner Chappellが
Claudeを著作権侵害で提訴

画像・動画生成AIが矢面に立ってきた音楽著作権訴訟に、テキスト生成のClaudeが正面から加わった。Sony Music PublishingとWarner Chappell Musicが2026年8月28日、Anthropicとダリオ・アモデイCEO、ベンジャミン・マン共同創業者を著作権侵害で提訴した

AI Navigate 編集部2026.08.30読了 6分

楽曲データ Claude 学習 提訴(2026.8.28)
FIG. 楽曲のスクレイピング・トレント経由の取得がClaudeの学習に使われたと原告は主張する
01

The Lawsuit

「大規模な違法トレントと
スクレイピングの企て」

TechCrunchの報道によれば、Sony Music PublishingとWarner Chappell Music、および複数の系列パブリッシャーは、Anthropicが「著作権のある楽曲を大規模に違法トレント・スクレイピング・ダウンロードする、あからさまな企て」を行い、Claudeの学習に使ったと主張している。訴状には「Ain't No Mountain High Enough」「All I Want for Christmas Is You」といった具体的な楽曲名が挙げられ、対象は数千曲規模に及ぶという。

被告にはAnthropic本体に加え、ダリオ・アモデイCEOと共同創業者ベンジャミン・マンも個人として名指しされている。Axiosの報道では、原告側は侵害1曲あたり数十万ドル規模の法定損害賠償を請求していると伝えられている。

これまでの構図今回の提訴
主な標的は画像・動画生成AIテキスト生成のClaudeが正面から標的に
原告は音楽レーベル・出版社が中心Sony・Warner Chappellという最大手が参戦
Anthropic本体のみが被告CEO・共同創業者も個人として提訴対象
争点は生成物の類似性が中心学習データの調達方法そのものが争点

争点は「何を生成したか」ではなく、
「どう学習データを集めたか」に移った。


02

By The Numbers

数字で見る
今回の提訴

2026.8.28
Sony Music Publishing・Warner Chappellの提訴日
数十万ドル/曲
報道されている請求水準(法定損害賠償)
2023.10〜
音楽出版社による対Anthropic提訴が始まった時期(UMG等)
03

Not The First Time

Anthropicへの音楽著作権訴訟は
これが初めてではない

2023年秋から、音楽業界の対Anthropic提訴は途切れずに続いている。

01

2023年10月

Universal Music Publishing Group・Concord Music Group・ABKCOが、歌詞の無断使用を理由にAnthropicを提訴。音楽業界による最初の主要な訴訟となった。

02

2026年3月

BMGが3件目の訴訟を提起。過去の訴訟に続き、学習データとしての楽曲・歌詞利用を問題視した。

03

2026年8月17日

Round Hill Musicが提訴。わずか10日あまりのうちに、今度はSony・Warner Chappellという業界最大手が続いた。

04

Who's Affected

誰に、どう効くか

事業責任者・法務

Claudeの企業導入評価に「係争中の著作権リスク」という項目が一つ増えた。OpenAIやGoogleなど他ベンダーとの比較材料になり、ベンダー契約のIP補償条項を再確認する動機になる。

プロダクトマネージャー

自社サービスにClaudeを組み込む際は、Anthropicとの契約上の補償・免責条項を改めて確認する実務が発生する。訴訟の帰趨次第でAPI利用規約が変わる可能性もある。

個人利用者

訴訟が進んでも、Claudeの提供が即座に止まる可能性は低く、当面の利用感には影響しにくい。ただし将来的な機能制限や規約変更の火種にはなり得る。


05

What's Next

「主張」であって
「判決」ではない

なぜ今これが重要か。これまでの生成AI著作権訴訟は、Midjourneyやsuno/Udioのような画像・音楽生成ツールが矢面に立つことが多かった。今回はテキスト生成のClaudeが直接の標的になり、しかもCEO・共同創業者が個人として名指しされた点が新しい。「学習データをどう集めたか」という、生成AI企業に共通する火種が改めて可視化された形だ。

次に何が起きるか。短期的には、Anthropicが争う姿勢を示すか、非公開の和解に動くかの二択になりやすい。BMGやRound Hill Musicなど先行する訴訟と併合審理される可能性もある。企業の担当者にとっての現実的な次の一手は、自社が結んでいるAnthropicとの契約のIP補償条項を確認しておくことだ。

反対視点・リスク。訴状の内容はあくまで原告側の主張であり、裁判所の判断が出るまで確定した事実ではない。Anthropicはフェアユース(公正利用)を争う可能性が高く、過去の生成AI著作権訴訟でも判断は割れてきた。訴訟が長期化しても、実際にClaudeの提供やAPIアクセスが止まるとは限らない点は冷静に見ておく必要がある。

情報元: TechCrunchAxios・AI Navigate — Daily Update · 2026.08.30