FELO CONNECT
コーディングAIに、生きた検索を配線する
CodexやClaude Codeで作業中、最新情報を確かめるためだけに別タブでブラウザを開く——その往復を、Feloがスキルとして肩代わりする。オープンソースの felo-skills は、検索・調査・スライド化までを1本のAPIキーでコーディングエージェントに配線する。
The Gap
検索は、ずっとエージェントの外にあった
CodexやClaude Codeは強力なコーディング支援を提供するが、標準では学習時点より新しい情報にアクセスできない。ライブラリの最新バージョン、価格改定、ドキュメントの変更点を確かめるたびに、開発者は手を止めてブラウザに切り替え、検索し、コピーしてエージェントに貼り戻す——という往復が発生していた。
Felo Inc. が公開したオープンソースの felo-skills は、この往復そのものを消す狙いで作られている。MITライセンスで公開されたこのリポジトリは、検索・スライド生成・マインドマップ・X検索など12個のスキルを、Claude Code・OpenAI Codex・OpenClaw・Hermes Agentという4つのエージェント環境に横展開する。これが「Felo Connect」としてFeloが打ち出す統合の実体だ。
By The Numbers
数字で見るfelo-skills
How It Works
正体は、MCPサーバーではなく
スキル形式のスクリプト
エージェントに常駐する追加ツールではなく、トリガー語を検知して呼び出されるbash/nodeスクリプトが、FeloのREST APIを直接叩く構成だ。
公開されているfelo-search のスキル定義を見ると、実行の中身は~/.agents/skills/felo-search/scripts/search.shというbashスクリプトがhttps://openapi.felo.ai/v2/chatにJSONを投げ、answerとquery_analysisを受け取るだけの単純な構成だ。認証は環境変数FELO_API_KEYによるBearerトークン。つまりFelo ConnectはMCPサーバーを新設したわけではなく、既存のREST APIをエージェントのスキル/プラグイン機構(Claude Code Skills、ClawHubなど)から呼び出す薄いラッパーという実装だ。
スライド生成の felo-slides はもう一段複雑で、POST /v2/pptsでタスクを作成した後、GET /v2/tasks/{task_id}/historicalを既定10秒間隔・最大1,800秒(30分)までポーリングし、完了するとppt_urlとライブドキュメントのURLを返す。タイムアウトした場合は--task-idで同じタスクを再開でき、重複生成を避ける設計になっている。
APIキーを発行
felo.aiでアカウントを作り、設定画面でAPIキーを取得する。
スキルを配置
npm install -g felo-ai、またはリポジトリから該当エージェントのスキルディレクトリ(~/.claude/skills/等)へコピーする。
キーを環境変数に
felo config set FELO_API_KEY <key>または環境変数で設定し、~/.felo/config.jsonに保存される。
そのまま指示するだけ
「最新の◯◯を調べて」等の指示でトリガー語を検知し、スキルが自動起動して結果を会話に返す。
Who Benefits
誰が、どう楽になるか
エンジニア
ライブラリの最新バージョンや料金改定をCodex/Claude Code内で確認しながらコーディングを続けられる。タブ切り替えの度に思考が途切れる問題が減る。
PM・企画
felo-slidesに調査プロンプトやURL、社内資料を渡すだけでPPTのドラフトが生成される。ブリーフィング資料作成の一次案づくりが短縮される。
共通
felo-x-search等でSNS上の反応や競合の動きを、コーディングエージェントの会話から離れずに確認できる。調査から成果物化までが1つのセッションで完結する。
Landscape
検索特化API勢との違い
エージェント向けの検索APIはすでに競争が始まっている。Exaは1,000リクエストあたり約7ドルで複雑な検索クエリに強く、Tavilyは2026年2月にNebiusに買収されベーシックな検索APIとして定着している。Perplexity等は推論APIに検索を内蔵し始めてもいる。
これらの多くが「検索そのもの」の精度と速度を競うのに対し、Feloは検索・スライド生成・マインドマップ・X検索・ページ生成を1つのAPIキーでまとめて提供するという束ね方で差別化している。コーディングエージェントの利用者にとっては、検索結果を得るところで終わらず、そのまま資料化まで同じセッション内で完結できる点が実利になる。
| これまで | Felo Connect導入後 |
|---|---|
| 最新情報は別タブでブラウザ検索し手動でコピペ | エージェント内でfelo-searchが検索・要約して返す |
| 調査結果はSlack等に手打ちでまとめる | felo-slidesが最大30分のポーリングでPPTを自動生成 |
| エージェントごとに検索手段がバラバラ | 同じ12スキルをCodex/Claude Code/OpenClaw/Hermesへ横展開 |
| 検索精度重視のExa/Tavily等と単機能比較 | 検索+スライド+X情報+ページ生成を1キーで束ねて提供 |
コーディングエージェントは、
もう一つタブを開かなくていい。
Caveats
楽観だけでは見落とす点
オープンソースなのはあくまでスキル層(呼び出しスクリプト)までで、検索・要約・スライド生成の中核処理はFeloが運営する非公開のopenapi.felo.aiが担う。コーディングエージェントに投げた質問や添付資料の一部は、Felo側のサーバーに送られる構成になるため、社内利用ではどこまでの情報を送ってよいか事前に線引きが要る。
また実装がMCPサーバーではなくスキル/プラグイン形式であるため、Claude Code SkillsやClawHubのような機構に対応していないツールチェーンでは、そのままでは使えない。MCP専用の構成を前提にしている場合は、Exaが提供するMCPサーバー等と比較検討する必要がある。Feloのopenapi.felo.ai自体の料金体系も、現時点で公開ドキュメント上に明示された価格表は確認できておらず、Exaの「1,000件あたり約7ドル」のような比較可能な数字はまだない。
Next
次にすべきこと
まずは個人アカウントでfelo-searchだけを試し、無料枠の範囲とレスポンス品質を確認するのが手堅い。社内展開を検討する場合は、APIキーのスコープを絞り、送信データの範囲をFeloの利用規約と照らし合わせてから広げたい。すでにMCPサーバー前提でツールチェーンを組んでいるチームは、Exaなど既存のMCP対応検索と比較したうえで、felo-slidesのようなFelo固有の成果物生成機能が必要かどうかで採否を判断するのが現実的だ。