画像生成プロンプト大全:Midjourney / SD / DALL-E / Flux 共通テクニック

AI Navigate Original / 2026/4/27

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要点

  • モデル横断プロンプト:主題→スタイル→構図→照明→詳細
  • 主題は 1 つ・具体名詞・スタイル参照・ネガティブ
  • モデル別強弱、商用安全は Firefly/Getty
  • 4-8 枚生成しシード固定で一貫性、ネガティブ蓄積

画像生成AIは「呪文を覚えるゲーム」ではありません。狙った絵を安定して出すコツは、伝える順番要素の具体度にあります。本ガイドは、Midjourney・Stable Diffusion・GPT Image・FLUX・Nano Banana・Ideogram など主要モデルに共通して効く書き方を、初めての人でも今日から使える形で整理します。ツールごとの細かな違いは後半でまとめます。

PROMPT ① 主題 ② スタイル ③ 構図 ④ 照明・色 ⑤ 詳細 生成モデル 画像

FIG.1 「何を・どう・どこから・どんな光で・細部は」の順に積むと、どのモデルでも狙いが伝わりやすい

01共通の土台「5要素フレーム」

主要モデルに共通して効くのは、要素を 主題 → スタイル → 構図 → 照明・色 → 詳細 の順で書くことです。順番には意味があります。先に「何を描くか(主題)」を固め、次に「どんな見た目か(スタイル)」、そこから画面の取り方(構図)、空気感を決める光、最後に細部、という流れがモデルの理解と一致しやすいからです。

たとえば「夕暮れの東京を浮世絵風に描きたい」なら、次のように分解します。

主題:夕暮れの東京の街並み スタイル:浮世絵風の版画タッチ 構図:斜め俯瞰のワイドショット 照明・色:暖色のシネマティックライト、夕焼けのグラデーション 詳細:北斎の波のような雲、行き交う人々、提灯の灯り

英語で書くとモデルが学習している語彙に当たりやすい場面もありますが、近年のモデル(GPT Image、Nano Banana など)は日本語の指示理解も実用的です。まずは母語で要素を出し切り、必要なら専門用語だけ英語にする、という進め方で十分です。

02主題は「一つに絞り、具体名詞で」

最初のつまずきは「あれもこれも」と詰め込むことです。主役が複数あると構図が破綻しやすいので、まず主役を一つに決めてから脇役を足します。

  • 具体名詞を選ぶ:「人」より「30代女性、ネイビーのビジネススーツ」。情報が増えるほど絵がブレません。
  • 状態・動作を加える:「コーヒーを淹れている」「窓の外を見て微笑む」。静止した名詞だけより生きた絵になります。
  • 関係を書く:複数人を出すなら「手前に子ども、奥に祖父」のように位置関係を明示すると混ざりにくくなります。

03スタイル参照:言葉と画像の2系統

「どんな見た目か」を伝える方法は、大きく言葉で指定する参照画像を渡すかの2系統です。後者は近年とくに強力になりました。

言葉で指定

「水彩画」「3Dレンダリング」「フィルム写真」など大分類+質感の語。手軽で、まず試すのに最適。

スタイル参照(画像)

Midjourney の --sref に画像URLやスタイルコードを渡し、その作風を踏襲。複数モデルが類似機能を持つ。

構図・編集の参照

SDの ControlNet で輪郭や姿勢を流用、FLUX や Nano Banana では参照画像を見せて「ここだけ変えて」と対話編集。

2026年時点の具体例として、Midjourney V7 では --sref <コード or URL> で作風を、--sw(0〜1000、ブランド一貫性なら100〜200が目安)でその効き具合を調整します。スタイル参照には複数バージョンがあり --sv で切り替えます。FLUX.2 や Nano Banana Pro、GPT Image のように参照画像を見せて部分的に編集する使い方も一般化しました(「服だけ赤に」「背景はそのままで人物を差し替え」など)。

作風は言葉で説明しきれないことが多い。一枚の参照画像が百の形容詞に勝る場面は少なくない。

04構図と照明:写真用語が効く

多くのモデルは大量の写真とその説明文で学習しているため、カメラ・レンズの語彙がそのまま構図指示として効きます。覚えるべきは少数です。

構図・カメラの語照明・色の語
close-up / medium shot / wide shot(寄り〜引き)golden hour / blue hour(時間帯の光)
bird's-eye / low angle(俯瞰・あおり)rim light / backlight / softbox(光源)
35mm / 85mm / shallow depth of field, bokeh(レンズ・被写界深度)warm tones / muted palette / monochrome(色調)
rule of thirds / symmetry / leading lines(構図ルール)cinematic lighting(映画的な陰影)

迷ったら「寄りか引きか」「上からか下からか」「明るいか暗いか」の3つだけでも決めると、出力の安定度がぐっと上がります。

05ネガティブプロンプト:引き算で整える

足し算(描いてほしいもの)だけでなく、避けたい要素を明示する引き算でアーティファクト(崩れ)を減らせます。とくに手指の崩れや余計な文字、透かしの混入はこれで抑えやすくなります。

描いてほしい 主題・スタイル・構図 生成 避けたい 余分な指 / 透かし 低画質 / ぼやけ

FIG.2 肯定と否定の両側から挟むと、狙いの中心に出力が寄る

定番の否定語は extra fingers, deformed hands, watermark, low quality, blurry など。ただし否定の指定方法はモデルで異なります。Stable Diffusion には専用の「ネガティブプロンプト」欄があり、Midjourney は --no extra fingers のように指定します。一方で GPT Image や Nano Banana のような対話型モデルには独立した否定欄がないことが多く、その場合は「手は正確に5本指で」と肯定文で言い換えるほうが確実です。手元のツールにネガティブ欄があるか、まず確認しましょう。

06モデル別の個性と使い分け(2026年時点)

主要モデルは世代交代が速く、料金や提供形態も頻繁に変わります。最新の対応モデル名・価格・規約は必ず各社の公式情報で確認してください。以下は2026年時点の大まかな傾向です。

モデル系統向き・特徴(傾向)
Midjourney V7美的完成度・雰囲気づくりが得意。--sref などスタイル制御が豊富。Web/Discord 中心。
FLUX.2(Black Forest Labs)写実と手指の正確さに定評。構造化(JSON)プロンプトや色のhex指定など制御が細かい。APIで使いやすい。
Stable Diffusion 3.5主要モデルで唯一の本格オープンウェイト。ローカル実行・LoRA等の作り込みが自由。導入はやや手間。
GPT Image(OpenAI)指示追従と画像内テキストに強い。ChatGPT/APIから利用。対話で詰めやすい。
Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)画像内テキスト(多言語)の正確さが現状トップクラス。高解像(最大4K)と対話編集。
Ideogram 4.0ポスターやロゴ等、文字組み(タイポグラフィ)の精度が高い。レイアウト指定にも対応。

使い分けの勘所は、「雰囲気のある一枚絵ならMidjourney、写実や量産・自動化ならFLUX/SD、画像の中に正確な文字を入れたいならNano BananaやIdeogram、対話で細かく直したいならGPT Image」といった具合です。1つのモデルに固執せず、目的で選ぶのが現実解です。

なお、旧称のままよく語られますが、OpenAIの画像生成は「DALL-E」から「GPT Image」系へ移行しています(DALL-E 3 は提供終了が告知済み)。FLUX も「1.1 Pro」から FLUX.2 世代へ更新されているなど、型番は陳腐化しやすい点に注意してください。

Commercial Use & Rights

商用利用は「学習データ」と「規約」で確かめる

仕事で使うなら、生成物を商用に出せるか・著作権リスクはどうかを必ず確認します。判断のカギはそのモデルが何で学習されたか利用規約・ライセンスです。規約は更新されるため、案件前に一次情報での再確認を習慣にしましょう。

学習データの出所 ライセンス条件 類似性のチェック

FIG.3 商用前の3点確認:出所・規約・既存作品との類似

傾向として、Adobe Firefly は許諾済み・ライセンス可能なデータ中心で学習し、企業向けに著作権補償(IP indemnification)を提供する点が安心材料です。Stable Diffusion 3.5 はオープンウェイトで、Stability AI のコミュニティライセンス上、年商が一定額(公表時点で100万ドル)未満なら商用も無償という形でした(金額・条件は要確認)。Midjourney・FLUX・GPT Image・Nano Banana などもプランごとに商用範囲が異なるため、必ず最新規約に当たってください。加えて、既存キャラクターや実在作品に似すぎていないかの確認は、どのモデルを使っても自分の責任で行う必要があります。

07うまくいかないときの直し方

一発で理想が出ることは稀です。次の順で原因を切り分けると、やみくもな試行錯誤を減らせます。

01

主題がぼやけていないか

主役が複数・抽象的だと崩れる。一つに絞り、具体名詞と状態を足す。

02

構図・光を一語ずつ

「寄り/引き」「上/下」「明/暗」を順に固定し、何が効いたかを確かめる。

03

引き算を足す

崩れる箇所(手・文字・透かし)を否定欄か肯定文で抑える。

04

一貫性は固定で

気に入った1枚をシード固定・参照画像化し、そこから微調整で揃える。

08実践のコツ(蓄積が効く)

  • 枚数を出して選ぶ:同じプロンプトで4〜8枚作り、ベストを1枚選ぶ。1枚目で判断しない。
  • 一貫性は固定要素で作る:採用画像をシード固定や参照画像(--sref、参照入力)にして、人物や作風を揃える。
  • モデルを変えたら文体も変える:得意な書き方はモデルごとに違う。同じ呪文の使い回しに固執しない。
  • 自分の辞書を育てる:効いた語・効いた否定語・失敗例をメモに貯める。これが一番の上達近道。

09まとめ

画像生成は 5要素フレーム(主題→スタイル→構図→照明・色→詳細)+ 引き算(ネガティブ)+ スタイル/参照 の3点を押さえれば、モデルを横断して安定します。モデルは世代交代が速いので型番より考え方を身につけ、商用なら学習データと規約を一次情報で確認。あとは「枚数を出す・固定で揃える・自分の辞書を育てる」を回せば、狙った絵に着実に近づけます。